20.TIGER

ご覧いただきありがとうございます。

先日、ジャニーズの方が司会を務める某音楽番組を見ていましたら、その日はMISIAの特集をしていました。

毎週欠かさず視聴している番組ではなかったのですが、MISIAは好きなのでその日は視聴することに。すると...


「ゲストにTIGER(タイガー)が出ている !」


MISIAの特集も嬉しかったですが、テレビでTIGERを見ることは滅多にないのでむしろそっちの方が嬉しかったですね。

TIGERはMISIAや安室奈美恵などのバックコーラスとして有名で、数えきれない程多くのアーティストのレコーディングやライブに参加した実力派。

ソングライターとしての才能も素晴らしく、先述したMISIAや安室奈美恵はもちろん、黒木メイサやcrystal kayなどといったアーティストの作品に作詞などで多く参加しています。

※TIGERの詳しいプロフィールはこちら



例えば...

安室奈美恵 「Love Story」(2011)

TIGERが作詞を手掛けた言わずと知れた安室奈美恵のヒットナンバー。登場人物の決意が感じ取れる切なくも力強い名曲。筆者もかなり好きです。

女性特有の気持ちを巧みに表現したリリックは女性アーティストからも多大な支持を得ていますね。



他にも...

安室奈美恵 「Queen Of Hip Hop」(2005)

安室奈美恵が再びブレイクするきっかけになった伝説的アルバム「Queen Of Hip Hop」

その一曲目、アルバムタイトルの同名曲もTIGERが手掛けています。

自らクイーンと名乗るその力強さ、自身に満ちた姿勢はカリスマ安室奈美恵をまさしく体現した内容。最高ですね。




近年では裏方としての活動が目立っていますが、ソロシンガーとしても作品をリリースしており、それがまたいい !!

テレビ出演の際は、MISIAへのリスペクトが感じられる発言で番組を引き立てていましたが、私からすると「いやいや ! あなたもめちゃめちゃすごいシンガーですよ !」と言いたくなるくらいでした 笑

ということで今回はTIGERのソロ作品に焦点を当てて楽曲を紹介していこうと思います。

正直ソロ作品と言っても、TIGERとは別名義での活動もかなりしてらっしゃるので全ての作品は私も聴けておりませんのでその辺はご了承願います。

それでも結構重要な作品は紹介できるハズ !




ちなみに番組を見てて思ったのは、MISIAの普段の話し声、話し方がなんかかわいい ! 笑

いつもソウルフルに歌ってるイメージだったので、余計にそう感じました。

ギャップってやつかもしれないですね 笑


最後までご覧いただければ幸いです。





Flim-Flam 「NUDE(ヌード)」(1997)

TIGERはソロシンガーとして活動する以前、「春(ハル)」という名で活動しており、「Katz」という相方と「Flim-Flam(フリムフラム)」というユニットを組んで活動していました。

こちらは1997年に発表されたS-KEN(エスケン)プロデュースの1stミニアルバム。97年というと宇多田ヒカルやMISIAが大ヒットする以前のことなので、このユニットも結構先駆的だったのかなと思います。

その後も1998年に2ndミニアルバム「マスタード」2000年に3rdアルバム「Watermelon Sugar」をリリースします。

これらFlim-Flam時代の作品は、チキチキビートなどに代表されるメインストリーム系のR&Bというよりは、どちらかというとエリカバドゥ的なネオソウルの質感。

大人の色気を前面に出した作品群で、春(TIGER)のセクシーなヴォーカルが堪能できます。




TIGER 「GO ON TOGETHER, FOREVER IN THE RHYTHM」(2000)

Flim-Flamとして3枚目のアルバムをリリースした同年、春は「TIGER」と名を改めソロシンガーとしてのキャリアをスタートさせます。

こちらは記念すべきTIGER名義の1stシングル。Flim-Flam時代からの色気はそのままに、低音が効いたサウンドにTIGERのラップが炸裂するHIP HOP。その上サビではスムースな歌唱を見せつけるなど高いポテンシャルを存分に発揮。R&Bシンガーであると同時に数少ないフィメールラッパーの草分け的存在でもあるかもしれませんね。

また、この作品以降は多くの楽曲を「BOOGIE SUITE」がプロデュースしており、以後彼女は「BOOGIE SUITE」とタッグを組んで制作に取り組んでいきます。




TIGER 「BLACK HAIR & BLACK EYES」(2002)

そしてこちらが上記の1stシングル「GO ON TOGETHER, FOREVER IN THE RHYTHM」を含む1stアルバム。名曲だらけの超傑作アルバムですね。2002年の作品ですが、今でもよく聴きます。収録曲から幾つかピックアップして紹介いたします。


以下収録曲

1.ORANGE

2.GIRLFRIEND

3.SUNSHINE

4.RIO DE JANEIRO BLUE

5.BACK FIRE

6.PLEASE

7.A Love Story

8.MY LADY

9.give it 2 me now

10.GO ON TOGETHER, FOREVER IN THE RHYTHM

11.LITTLE RED CORVETTE

12.DO ME

13.DO WHAT U WANNA DO



「ORANGE」 

5thシングル。重低音と硬質なリズムがBOOGIE SUITEらしいサマーチューン。

アルバムの幕開けを飾るにふさわしい前向きなアップナンバーですね。


「GIRLFRIEND」

4thシングル。UK発の高速ビート2STEPを取り入れたナンバー。

いつにも増して吐息がかったTIGERの歌唱がかなり優しい質感で、カッコイイサウンドとは対照的に温もりある仕上がりが絶妙。

CDジャケットのデザインがすごいアートっぽいんですよね。


「RIO DE JANEIRO BLUE(リオデジャネイロ・ブルー)」

3rdシングル「PLEASE」のカップリングとして収録されたナンバー、アメリカの大物女性ジャズシンガー「Randy Crawford(ランディ・クロフォード)」の1981年の名曲をTIGERがカヴァーしたもの。ボサノバ風のアレンジが非常に心地いい。

ちなみにコーラスで参加している男性シンガーはCHEMISTRYやVlidge(ブリッジ)以前に存在していた男性R&Bデュオの先駆け「Fake Jam」の佐々木親也。こちらも実力派 !


「A Love Story」

そしてこのアルバム最大の目玉と言っていいのがこの曲。

日本を代表するR&B系プロデューサーT.Kura、MICHICO夫妻による「GIANT SWING」プロデュースのスローバラッド。

GIANT SWINGプロデュース曲に期待してしまう派手なアドリブなどは結構抑えめにもかかわらず美しいサウンドと神聖なコーラスにより非常に品のある仕上がりに。

TIGERの超絶技巧により大半が日本語詞でありながら奇跡的な抑揚を感じさせる声の質感に脱帽 ! そして必聴 !


「give it 2 me now」

こちらは2ndシングル。エロさ満載の肉食系の女性をテーマにしたリリックが非常にツボ。

めっちゃカッコイイです。個人的にすごくお気に入りの楽曲。


「LITTLE RED CORVETTE」

こちらは1stシングルのカップリングとしても収録されている楽曲。

TIGERと同じフィメールラッパーのHACが参加しており、フィメールラッパー同士のコラボレーションが堪能できる貴重な一曲。




TIGER 「Summer dayz 〜太陽と遊ぼう〜」(2003)

こちらは上記の1stアルバム「BLACK HAIR & BLACK EYES」から約一年ぶりにリリースされたミニアルバム。タイトルからも分かるようにアルバムテーマは夏。それだけに夏を感じさせる曲が多く収録されています。

また、それまでBOOGIE SUITEプロデュースの楽曲が大半でしたが、このアルバムはShingo.Sなど複数のプロデューサーが関わっているので、「夏」という共通のテーマを掲げながらも楽曲はバラエティにとんだ内容になっています。


以下収録曲

1.Summer dayz

2.太陽と遊ぼう

3.You +I

4.Superwomon

5.3,2,1

6.サルビアの涙

7.Dial 215

8.You +I~Mo'Laid Back Ver,~



「You +I」

思わず体を揺らしたくなる心地いいリズムとサウンドが実に夏らしい一曲。

歌詞は結構切ない内容で哀愁が漂います。ちなみに8曲目はこの曲の別バージョンで、テンポを落としたゆったりとした曲調が特徴のナンバー。ヴォーカルアレンジも異なるので聴き比べてみていただきたいですね。


「Superwoman」

畳み掛けるようなドラムが切迫感を演出するナンバー。

現在で言うEDMやトラップに通じる感覚を想起させる仕上がりで、けっこうお気に入りの曲です。


「サルビアの涙」

ささやくようなコーラスと美しいサウンドが南国の穏やかな情景をイメージさせるナンバー。「A Love Story」に並ぶTIGERの名バラードと言えるでしょう。こちらにも何気にFake jamの佐々木親也が参加しています。




TIGER 「素敵な嘘なら」(2003)

「SLOW JAM Sweet Ballade Collection」はRhythmedia Tribeレーベルに所属する女性アーティストのバラード曲を集めたコンピレーション。

参加アーティストはTIGER、MISIA、Calynという2000年前後のR&Bブームの中でも実力派の面々。バラード好きにはたまらないコンピレーションかもしれません。

このアルバムにはTIGERのソロ作品未収録の楽曲が収録されており、それがこの曲。

BOOGIE SUITEプロデュースのメロウな質感のR&B。TIGERでは少し珍しいタイプの曲のように思います。



GIANT SWING Feat.TIGER 「Your Eyes On Me」(2007)

先述した「A Love Story」でコラボした後、再びGIANT SWINGとタッグを組んだのがこの曲。GIANT SWING Feat.TIGER名義で発表されました。収録されたのはR&Bファン必携のアルバムとして名高い、「GIANT SWING DELI」

MICHICOやLL BROTHERSはもちろん、ORITOやAI、CHEMISTRYらが参加した超絶名盤 !

このアルバムおよびGIANT SWINGに関しては後にしっかり記事を執筆したいと思っていますので今回はこれくらいで...←じゃなきゃつい話しすぎてしまう...笑

肝心の楽曲はというと、T.Kura、MICHICOと共に作り上げただけあって、テクニカルなサウンドとやけに挑発的なリリックが特徴。2ndシングル「give it 2 me now」に通じる勢いある仕上がりですね。この曲に関してはTIGERの歌唱がMICHICOっぽく聴こえて、改めてT.Kura、MICHICO夫妻の影響力を強く感じます。




今回は以上になります。

今回紹介した以外にもTIGERは多くの作品を発表しておりますので気になった方は是非調べてみてはいかがでしょうか?

また、楽曲提供やコーラス参加も相当な数こなしていますので知らず知らずの内にTIGERが携わった楽曲に結構触れているかもしれませんね。


最後までご覧いただきありがとうございます。


次回は久しぶりにボイトレネタの記事にしようかな~と考えておりました。


ではまた次回 !



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