7.超高音時代

ご覧いただきありがとうございます。

本日はタイトルの通り、日本の音楽シーンにおける楽曲の設定キーが非常に高くなっていることについてお話しします。

本当は楽曲紹介記事にしたかったのですが、ブログを始めるのも初の試みのため、しっかり動画を埋め込むことができるか、著作権は大丈夫かといったことが心配で、今回はそのテストも兼ねて記事を執筆していきます。

最後までご覧いただければ幸いです。

凛として時雨 「unravel」


Alexandros 「ワタリドリ」



Official髭男dism 「Pretender」



King Gnu 「白日」



超高音時代と言われて久しいですね。

基本的には男性アーティストに限った話ですが、今ざっと挙げてみただけでも高いキーの楽曲は増えたと言わざるを得ないですよね。

もちろん高音のアーティストはこれまでにも多くいました。

有名どころでは70~80年代ではオフコース及び小田和正さん、80年代後半~90年代ではX JAPANのTOSHIさんやB'zの稲葉浩志さん、00年代以降はUVERworldのTAKUYA∞さんやGReeeeNのメンバーあたりがアーティストの中でも高いキーの部類に入るのではないでしょうか。

これら既存の高音アーティストが活動しながら、上記の動画で挙げたような近年を代表する高音アーティストがチャートを賑わすことで日本の音楽シーンは徐々に高音化への道をたどっていきました。


男性は女性に比べ、基本的にはキーが低いので、男性が高音をバシッと決めるのは非常にカッコいいですよね。

しかも高音は難しいので、高い歌唱力がある証拠ですね。


なので高音のアーティストの方々に対して、「キーを下げろ!」とは言いません 笑


しかし、高音であるが故のリスクは必ず存在します。

特に、発声が未熟な方や、これからアーティスト活動したいと思っている方には是非注意していただきたいリスクになります。

そのリスクを二つほど紹介いたします。


リスク① 声帯への負担が大きい

声帯をギターの弦に例えます。弦をピーンと張った状態で弾くと細かく振動して高い音が出ます。これは声帯の振動数(ぶつかり合う回数)が多いことを表します。

逆に弦を緩めた状態で弾くと振れ幅が大きく、高音の時よりゆっくり振動します。

これは声帯の振動数が少ないことを表します。

そのため、高音は低音に比べ声帯の振動数が多いので、声帯に負担がかかります。

普段から話し声が高い女性の方が、男性に比べ声帯を痛めやすいのはこれが理由ですね。

その上女性は声帯が男性より小さいのでより注意が必要です。


上記の理由から、発声が未熟な段階で高音の曲ばかり練習するのはあまりお勧めできませんね...


リスク② 個性を出しづらい

こちらの動画は、歌手でありYouTuberの松浦航大さんが、official髭男dismの「Pretender」を6種類の声でカヴァーした動画になります。

初めて聴いた時「スゲエ...」ってなりました。

本物がカヴァーしてるかのようなクオリティに脱帽ですね。


ここでポイントになるのがキーを少し下げてカヴァーしているという点。


official髭男dismのVo.藤原聡さんは、動画の6名のアーティストより、普段から高いキーで歌うことが多いです。

そしてその高さは、原曲キーのままカヴァーすると個性が出しづらくなるほどの高さと言えます。

オペラのソプラノ歌手をイメージしてみてください。

マイクも使わずものすごい響きで超高音を歌いますよね。

しかし、耳が慣れていない方は言葉が聞き取りづらかったりします。その上オペラでは伝統を重視するので、歌い手が個性的過ぎるのは望ましくないと言えます。


このように、キーが高すぎるとその人本来の声の個性が生かしづらくなる可能性があるのです。

よって上記の動画ではあえてキーを下げることで、様々な声質を柔軟に表現しているんですね!「それでも十分高いわ!」と言いたくなる方がいるかもしれませんが 笑


井上陽水さんや、サザンオールスターズの桑田佳祐さん、Mr.Childrenの桜井和寿さんなど非常に歌い方が個性的ですよね。

もし彼らの曲がさらに高いキーだったとしたら、歌うことはできてもヴォーカルの個性は出しづらいかと思います。


ということで高音をバシッと決めるのについつい憧れてしまいますが、低、中音域の練習もお忘れなく!


最後までご覧いただきありがとうございます。

本日は超高音時代についてでした。

ではまた次回!




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